都立中受検|対策の概要

作文対策

<平成26年度桜修館中より>

初歩のトレーニング

作文対策については、まずは文章を正確に読み、理解する力を養わなければなりません。私立型の勉強のように、「指示語は前に注目」というようなテクニックは通用しません。

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課題文を読んだら、要約が必須です。

「どういう話だったか」「著者の主張は何か」「その根拠は何か」など、文章の主題について、しっかり理解できているか確認しなければなりません。

時間が許すなら、大人がしっかり質疑応答してあげる訓練がお勧めです。飽きづらいですし、テクニックでごまかすこともできません。ついでに読解力も向上します。非常に効率的です。

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何を基礎固めの題材にするか、色々な考え方があります。

私立型の問題集で基礎固めをすることも、いいかもしれません。問題があることによって、多くの文章に効率よく触れやすいですね。ただ、指示語問題や選択肢問題が出題の中心になっていることがほとんどなので、意識してきちんと要約しなければなりません。

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いきなり過去問に取り組んでみてもいいかもしれません。実際の過去問のレベルに早い段階から慣れられるという点で、メリットは大きいです。

基礎固め

要約がしっかりできるようになってきたら、作文の基本的な型を身につけましょう。

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これぐらいの段階で作文を書くのは、達成感は得られるかもしれませんが、そんなにお勧めできません。

まだまだしっかり書くことができません。ですから、効率的な復習ができません。しかも、多くの課題に触れることも難しいです。時間効率が悪いです。

ですから、まずは型を身につけることに専念したいところです。

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基本的な型を身につけたいと思ったら、答案構成をたくさんすることがお勧めです。

答案構成というのは、作文を書かず、要点だけ書いておく感じです。

この対策のいいところは、自分の考えが文章量にごまかされないこと、復習しやすいこと、時間をかけずに課題をたくさんこなしやすいことが挙げられます。

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題材は、基本的には全国の過去問でいいと思います。前からやっていくよりは、似たようなテーマのものをまとめて取り組みましょう。その方が効率がいいです。

実践演習

答案構成がきちんと作れるようになったら、答案構成を基に、どんどん作文を書くようにしましょう。

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答案構成がしっかりしていたら、後は正しく表現するだけです。しっかり文章化していくだけなのです。そんなに時間はかかりません。(もちろん、それだって簡単ではありませんが)

例えば、「私は●●した」と「私が●●した」では、文章が伝えたいことは異なります。そういうこともきちんと意識して作文できるようにならなければなりません。文章の書き直しを中心に、丁寧に復習していきましょう。

補足

1つの課題で、1回完璧な作文が書けたら、それで終わりではありません。

反対の意見で作文をしてみた方が、いい体験が書けたかもしれません。時間がたって考えれば、もっと別の視点から作文できるかもしれません。

取り組む課題を増やすよりも、1つのテーマでよりレベルの高い作文を求めて、何回か取り組むようにしましょう。

適性検査対策

<平成29年度東京都共同作成問題より>

初歩のトレーニング

適性検査でしっかり点を取ろうと思ったら、まず何よりも、早くて正確な計算力が必要です。

過去問を1年分、確認してみてください。ゆっくり計算している時間なんてありません。特に、割合の計算は過去問対策では必須です。

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私が塾の校長だった時には、『計算日記』という教材を生徒に渡していました。

この本は、基本的な計算と少しの一行問題(文章題)が1ページに書かれていて、小テスト形式になっています。同じページを何度でも、早くミスなく満点をとれるまで、取り組んでほしいです。これが小5レベルまで正確にできるようになるところが、都立中受検のスタートです。

もちろん、『計算日記』にこだわる必要はありません。

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並行して、私立中の問題集も進めましょう。上で書いた「基本的な一行問題がほとんど解けるようになる」ためには、何とか算といった単元の訓練が必須です。

これには時間がかかります。ただし、塾用教材であれば小5の終わりまでで構いません。

小6向けの教材は、私立の超上位校に確実に受かりたい子向けの教材です。小5までに未修の単元を除いては、取り組む必要はありません。

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きちんとスケジュールを立てて、1単元1単元、クリアしていきましょう。そうすれば、概ね半年程度で、小5までの範囲を終わらせることができます。

基礎固め

計算に自信がつき、何とか算系もある程度理解したら、早速過去問演習に入りましょう。

全国の過去問を、前から全部解くなんてことはやめましょう。

良問もたくさんありますが、単に知識を問うだけだったり、時間がかかるばっかりだったりする問題も少なくありません。

過去問集から良問をピックアップし、1つ1つ完璧に理解しながら進めましょう。もちろん、似たような系統の問題をまとめて取り組むのがお勧めです。

題材には、前年度のものではなく、前々年度の全国過去問集を使うことをお勧めします。前年度の過去問は、仕上げの時期に使いたいです。

実践演習

前々年度の過去問集で「だいたい解ける」ようになってきたら、もう良問・悪問を判断する必要がありません。

前年度の過去問集で、時間を計って、都立中の問題から解いてみましょう。それでどれくらい対応できるのか確認しましょう。それが現段階の到達度です。

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過去問を解いて、ミス以外では全問正解できるようなら、実力は既に十分です。

その場合には、全国の過去問を中心に、苦手を一つ一つ潰していくことが重要です。苦手が見つかったら、前々年度の過去問、前々々年度の過去問などの問題にも取り組んで、とにかく穴をつぶしていきます。

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過去問を解くのにまだまだ時間がかかったり、ミスが出るなら、訓練不足です。

都立中の適性検査は、基本的には満点が狙える出題となっています。どうしても苦手な単元以外は、基本ミスなくサクサクいくぐらいまで訓練したいところです。

まずは前々年度の過去問を、もう一度しっかり解きなおしましょう。問題数が足りなければ、前々々年度、さらにその前にさかのぼってもいいかもしれません。

補足

資料読み取り問題などの、文章を書かせる問題は、計算等関係なく取り組むことが可能です。

パターンも多くなく、きちんと取り組めば早ければ1週間、遅くとも1か月かければ概ねできるようになります。

ですから、まずは慌てずに、算数系・理科系の訓練を進めていくようにしましょう。

過去問演習のポイント

作文対策

要約は十分か

まずは、課題文の理解が十分かを確認した方がいいでしょう。

ほとんど問題なくできるようになるまでは、作文を書き始める前に確認するようにします。

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一番手軽な方法は、30~50字ぐらいで要約してみることです。その中で、著者の主張や理由がしっかり表現できているかを確認します。

過去問では、小問で誘導のための要約問題がある場合もありますが、そういう問題をいちいち解いていたら時間がもったいないです。効率の良い学習と、思考力の養成のために、「ヒントのない要約」と「ヒントのない作文」に取り組むようにしましょう。

答案構成は十分か

要約が完璧だったら、作文問題に対する答案構成をしてみましょう。

大切なことは、「思い付きやすい意見を一本釣りしていないこと」です。

つまり、いろんな意見・体験・まとめを考えた上で、「一番書きやすそう」「一番説得力がありそう」「一番点数が良さそう」な構成を選択できているかどうかが大切なのです。

普段からそれができていないのに、試験場だけそれができるなんてことは、絶対にありません。この習慣付けは非常に重要です。

表現は適切か

作文を書き終わったら、必ず大人が一緒に作文を『一文一文』チェックしてあげましょう。そして、引っかかる表現があったら、どうしてそう表現したのか、もっといい表現がなかったか、考えさせてあげましょう。

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答案構成がしっかりしていれば、おかしい作文は基本的には出来上がりません。

ただし、文章表現の訓練が十分でなければ、答案構成が完璧でも、正しい文章が出来上がってくるとは限らないのです。それを、第三者が一緒にチェックしてあげます。

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くれぐれも、自分でやらせないことです。自分で書いた文章というのは、自分できちんと分かっていますから、簡単にはおかしい部分に気付けません。だいぶ時間がたって、完全に忘れたぐらいのタイミングでなければ、おかしいことには気付けないのです。

ただ、そんな時間が空いたら、もう「きちんと復習」ではないですよね。ですから、書いた直後に、第三者がきちんとチェックすることが、非常に重要なのです。

適性検査対策

答えのある問題

大切なことは、どういうプロセスで解いたかです。

解き方が間違っていた場合や、問題をきちんと理解できていなかった場合には、チャンスです。ここで一つ、弱点を潰せます。前々年度、前々々年度の類題で、しっかり復習するようにしましょう。

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答えが間違えていても、解き方が正しければ、問題は十分解けていると言えます。

ただし、ミスが発生することには理由があります。計算力が足りないのか、割合の概念をまだ扱いなれていないのか、それとも、計算する時に位をきちんと整理できていないのか、計算する時の余白の使い方がまずいのか、原因は様々です。

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都立中受検では、処理すべき中身が多いです。しかも、私立型では暗算で処理できるような問題も少なくありませんが、都立型ではそういう問題の方がむしろ少ないです。きちんと整理して書く訓練をしなければなりません。

そういう弱点を、過去問を通して、一つ一つ潰していかなければなりません。

記述問題等

記述問題なども、大切なことは、どういうプロセスでアプローチしたかです。

例えば、資料を読んで分析して記述するような場合、思いついたことをいきなり書き出していないか確認することは重要です。

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記述内容に蛇足がないか、不足がないか、細かい視点でしっかりチェックすることで、少しずつ『論理的思考』が磨かれていきます。ですから、細かすぎるぐらい、きちんとチェックしてあげたいところです。

大切なことは、「だいたい書けているからいいか」とならないことです。完璧といえる答案になるまで、何度でも書き直してもらう必要があります。

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なお、模範答案については、出題者である都立中自体が模範答案を掲載していますが、それだけが答えとはいえないことも多々あります。そういう問題で、子供の答案をうかつに×にしないことも大切です。

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